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Wed.

エンディングノート

endhingnote.jpg

        ↑こういう写真どこの家にもあるよね。



エンディングノート



ある一人のサラリーマンが、退職後、第二の人生を楽しもうとした矢先、ガン宣告され、亡くなるまでを、ホームビデオで撮影し続けた、ドキュメンタリー作品です。

今回製作で携わっている、是枝裕和の元で仕事をしていた、砂田麻美が初監督で編集、撮影もこなし、本作を作り上げました。


エンディングノートってのは、人生の最終章を迎えるにあたり、自分の思いや希望を家族などに確実に伝えるためのノートです。
遺書のような、法的な拘束力はありません。


今回は、ちょっと足を伸ばして、妙典で観てきました。


冒頭は、
元関東電化工業専務、砂田知昭さんの、教会での葬儀の場面から、スタートします。
そして、女性の声で

「本日は、お忙しい中、私事でご足労頂きまして、まことにありがとうございます。」

と、砂田知昭さんの気持ちを、砂田知昭さん本人の言葉として、ナレーションが入ります。
その女性とは、この映画の監督で、砂田さんの娘の、砂田麻美さんの声です。
そして、まず語られたのは、

「この場所をはじめて訪れたのは、今から1ヶ月前のことでございます……」



ここまでのドキュメンタリーってのは、どう捕らえていいのか、非常にむずかいいところです。
砂田知昭さんは、もちろん実在されていた方だし、ストーリーももちろん、砂田さんのご家庭の出来事が全てです。
それを、別な人がそれぞれ、お金を払って見に行くわけですから、それは相応のモノに、仕上げなければいけません。
下手をすると、ただのホームビデオを、他人に見せるだけになってしまいます。

物語や役者の演技に関しては、何も言えないので、監督の演出?、編集と、見終わった直後の気持ちについて書こうと思います。


今作は、ギリギリ、映画としてのクオリティを保っていたと感じました。
映画であるが故の、面白いカットや、編集や、装飾をしっかり施してありました。
是枝監督の言葉を借りると、非常にアクロバティックな作品でした。

特に、先ほどもちょっと書いたように、砂田知昭さんがその瞬間どう思っているのか、亡くなってからも今どう感じているのかを、監督の声で語られるます。
監督のことについても、

「ところで、私が結婚しましたのは昭和43年、翌年長女が、二年後に長男が誕生し、全て”完了”の予定でしたが、私の段取り不足により、その7年後、次女(=監督)が誕生。図らずも3人の親となりました。」

ってな具合に、監督自身が砂田知昭さんの口調を真似して、語ってます。
それは、ずっと一緒にいた家族だからこそ、出来るんだと納得しました。
きっとお父さんはそう感じてる、きっとお父さんはこう思ってる、ってのが、手に取るようにわかっているからこその、このナレーションなんだろうなあ。
それは、たとえ家族であってもなかなか成し得ないことなんだけど、この家庭は、すごく理解し合っている証であるとも感じました。


それも、きっとこの映画の最大の魅力である、砂田知昭さんのキャラクターが、成し得た偉業であると感じます。
自分が死を宣告され、残りの人生のゴールラインが目の前に迫っているにもかかわらず、自分がやらなきゃいけないこと、最後まで自分でいることを、貫き通せる力強さを持ちつつ、自分がやりたいこと、自分が思っていることを正直に語る。
そして最後は、家族みんなを笑顔にしたいって気持ちが、みているだけで伝わってきて、とても切なく心に響きます。
特に、病室での奥さんと二人での会話は、切なく激しく、心を揺さぶられました。
父親であるということ、男であるということ、多少不器用ながら、誠実であること。
そんな砂田知昭さんの、はたまた、同世代の男達の美学を、ひしひしと感じることが出来ました。


「私は、死ねるでしょうか?”上手に”死ねるでしょうか?」
砂田知昭さんの言葉です。
これからもわかるとおり、”段取り”命の砂田知昭さん。
長男さんも、お父さんとよく似ていて、”段取り”命。
そんな父の思いを、そのとおり遂げさせてあげるために、実際の気持ちとは裏腹に、どこか冷静に父の死を迎えるあたりは、男同士のとても切ない複雑な感情が見えました。
もちろん死んでしまうのですから、何も思い残すことはないって言うのは無理でしょう。
しかし、少しでもそんな思いを、少なくさせてあげたい長男さんの気持ちも、手に取るようにわかりました。


さて、今回の評価ですが、


1500円です。


初監督作ですが、かなりセンスいいなあとも感じました。

一生懸命働いて、一生懸命生きた一人の人間の死は、今この時にも誰かの元に訪れています。
それが、決してただ悲しむだけのことではないと、ハッキリ感じます。
生き様を作り上げ、残された人間の心にそれを刻み込むことが、人生最大の目的であると、改めて感じました。

死に向かっての映画ですので、悲しみや切なさや戸惑いがいっぱいですが、観終わった後はどこかすがすがしさが残る映画です。


是非、日本のサラリーマンの生き様を、見届けてください。
オススメです!




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