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Tue.

未来を生きる君たちへ

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未来を生きる君たちへ



デンマークの映画です。
原題は、デンマークの言葉で「復讐・報復」。

監督は、「アフター・ウェディング」のスサンネ・ビア。
第83回アカデミー賞外国語映画賞を受賞した作品です。
人のザラッとした、居心地の悪い感情を、ストレートに表現する監督です。

この監督の「アフター・ウェディング」は、好きな作品ですが、今回はどうでしょうね。



冒頭は、
荒野。
テントで暮らす、貧しい黒人達。
難民キャンプのようだ。
そこに、1台のトラックが訪れた。
それを追いかける、地元の子供達。
荷台には、数名の人間が乗っていた。
その中の、白人の中年男性は、手元にあったサッカーボールを、走る車から子供達に向け、放り投げた。
大喜びで、ボールで遊びだす子供達。
そのトラックは、粗末な柵がめぐらされている一角に、入った。
彼らは早速、荷台から降り、仕事に取り掛かった。
白衣を着て、行列を作る人たちの身体を、診ていった。
そこに、2人の男に抱えられ、急患がつれてこられた。

「手術だ!」

先ほどの白人が、スタッフに声をかけた。
患者は、小柄な女性で、体のあちこちに大怪我をしており、腹部は大きい傷があり、意識は無い様だった。
そして、急いで手術を終え、再びトラックに向かっているとき、白人医師に、黒人の助手が声をかけた。

「助かりませんね…。あの傷は、地元の悪党ビックマンの仕業です。妊婦の腹を見て、男女どっちが生まれてくるかをみんなで賭けて、切り裂くんですよ…。」

「…………。」

夕方、一応屋根だけはあるような場所に、到着した。
場面変わって、教会の壇上。
白人の少年が、スピーチをしていた…。



とことん、映画らしいって言えば、映画らしい映画です。
原題の「報復」からもわかるとおり、全編にいくつかの「報復」の緊張感はずっと漂っています。
今作では、対象的な2人が登場します。
まず一人は、ガンジーさながらの、非暴力不服従主義者。(ふと、ガンジーの顔が浮かんできました。)
ガンジーは、

「非暴力は暴力よりも優れており、赦しは罰よりも、さらに雄雄しい勇気と力がいることを知っている。」

と言っている。
まさにこれを理想としているのが、今回の主人公でした。
それを踏まえると”ん?”と思う、相田みつおの”人間だもの”的な部分が、ありました。
その部分とは、ある男を見捨てる場面でした。
いままで、その理想を追い求め実行していた彼に降りかかった試練は、人間の死と尊厳を著しく侮蔑する一言でした。
彼は、その試練に対しては、理想を貫くことは出来なかったかのように見えます。
しかしガンジ-は、先ほどの言葉の前に

「臆病と暴力の内どちらかを選ばないといけないとしたら、むしろ暴力をすすめるだろう。インドがいくじなしで、辱めに甘んじて、その名誉ある伝統を捨てるより、武器を取ってでも自分の名誉を守ることを望んでいる。」

とも言っています。
この映画は、まさにガンジーのこの言葉がテーマなのだと、はっきり感じました。
今作で起こる、さまざまな事は、この言葉のとおり、ジャッジされてました。

もう一人は、自らの正義を振りかざし、暴力で社会を治めようとする者。
今回彼は2度、報復を行います。
1度目は、友達のイジメに対して。
そして2度目は、友達の父親が受けた暴力に対して。
一見同じように見える、2つの事件も、ガンジーの言葉どおりに結果が出ます。


そんなテーマの周りには、2つの家庭のドラマと、アフリカ紛争地域での命の重みが、絡んできます。
母親が死んで、祖母の家で父親と、3人で暮らすことになった少年の家庭。
父と母が別居状態で、弟と母親と3人で暮らしている家庭。(この夫婦の存在は、監督らしい感じでした。)
そんな、不安定な土台の上で起こる、様々な出来事。
最後、行き着く先は…。


俳優達は、みんな熱演でした。
特に、母親をなくした少年のたたずまいや表情は、品がある中にも厳しく恐ろしく見えたり、非常に子供らしく優しく見えたりとすばらしい出来でした。


”赦す”と言う試練に耐え、もたらされる世界とは、こんなに暖かいものなんだと感じます。
戦争と言う最大規模の暴力の種を、こうして1つづつ浄化することが、未来を生きる君たちのために出来る、大人の仕事なんでしょうね。
最後まで、良い映画です。
個人的には”最後まで”ってのが、物足りなく感じてしまいましたが……。(この監督の「悲しみが乾くまで」の時と、ちょっと似てるかなぁ。)
感情の移り変わりに関しては、すごくストレートで、共感出来ます。
しかし最後は、綺麗過ぎて、うつむく感じでした。



さて、今回の評価ですが


1700円です。


去年、アカデミー外国語映画賞を受賞した「瞳の奥の秘密」は、昨年のナンバー1に、選ばせてもらいました。
今回も期待したんですが、それほどの満足感は得られませんでしたねぇ。

この監督、
”インド”、”貧困”、”紛争”
こんなキーワードが好きみたいです。




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