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Fri.

ブラック・スワン

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ブラック・スワン



Rー15です。

こないだ、テレビで草刈民代のだんな、周防正行監督が言ってた。
「公演直前の妻は、一切声もかけられませんよ。触らぬ妻にたたりなしです。(笑)」だって。
それほどデリケートになってるんですね。


ここで、ちょっとおさらいしときましょう。

白鳥の湖の物語ってどんな話だった?

オデットという名の少女がいました。
花を摘んでいると、悪魔が現れ、白鳥にされてしまいました。
場面は変わり、お城です。
今日はジークフリード王子の誕生日、母親が現れ、明日の舞踏会で花嫁を選ぶように指示されました。
まだ結婚をためらう王子は、湖に出かけ思いにふけっていると、いままで泳いでいた白鳥達が、人間の娘の姿に変わりました。
夜だけ人間の姿の戻ることが出来る、呪いがかけられていたのです。
その中にいたオデットに心奪われた王子は、明日の舞踏会に誘いました。
舞踏会当日、悪魔が現れ、オデットにそっくりの娘オディールを作り、王子に近づけました。
王子はまんまととだまされ、オディールを花嫁に選んでしまいました。
それを観たオデットは、傷心のまま湖に帰りました。
王子はだまされたことに気づき、慌てて湖に向かい、オデットにあやまりました。
その時、悪魔に襲われましたが、何とか退治しました。
しかし、オデットにかけられた呪いは解けませんでした。
そして、絶望した2人は、命を絶ってしまいました。

だいたい、こんな感じのお話です。
しかし演出家によって、物語もだいぶいじられてることも多いみたいです。
そして、この物語の主役に選ばれたプリマは、オデットとオディールの両方を演じるというのが一般的だそうです。


それでは、本作の冒頭ですが、
舞台で白鳥を踊るプリマ。
そこへ忍び寄る悪魔。
激しく美しく踊る彼女。
そしてめをさます。
部屋は、ぬいぐるみ等が置いてあり、年齢にしては幼いインテリアだ。
食卓で「昨日、夢をみたわ。あれじゃまるでボリショイだわ。」
と母親に話す。
娘を溺愛するこの母親は、彼女を”いい子”と呼んでいた。
彼女の名はニナ(=ナタリー・ポートマン)。
母と2人で、ニューヨークのアパートに、暮らしていた。
今日も練習に出かける。
レッスン場では、細くしなやかな踊りを見せる、女性たちがいた。
そこに天才監督トーマス(=ヴァンサン・カッセル)が顔を出す。
一気に、その場の空気が、引き締まる。
そして、監督はレッスンしている女性たちの間を歩きながら、次回作の説明をしつつ、1人また1人と肩をたたいていく。
肩をたたかれた女性たちは、少しはにかむ
ニナは、たたかれなかった。
そして、監督が告げる
「えー、肩をたたかれた者は……。」


こんな感じで始まります。


その後は、インタビューこそありませんが「情熱大陸、ニナ・セイヤーズ」みたいに、ドキュメンタリータッチのカメラワークで、物語の中心にどっしり彼女を据えて、一人称で物語が展開されます。
しかし、彼女自身の感情が大きく揺れており、その不安な内面を実物映像化されているため、エログロな場面も登場します。

この物語でニナは、今までの人生が正しかったと思える賛辞と、今までの人生で経験してくることが出来なかった事に対しての叱責を、同時に受けることになります。
全肯定と全否定を、同時に受けてしまった、完璧主義者であるニナは、今までの”完璧である”ということが、母親によって造られた価値観であることに気づき、その呪縛から逃れ、自分自身でこの壁を乗り越えようとし、心のバランスを、どんどん崩していってしまいます。
そしてここで、全肯定されたニナと、全否定されたニナの2人が、自分の中に現れ始めます。
白と黒、光と闇、天使と悪魔、世界はすべて表裏で成立する。
今求められている”完璧”とは、自分の中の光と闇をすべてさらけ出さなければ、得ることができない。
そんなニナは、最後、”完璧”であることができるのでしょうか……。(観てのお楽しみ!)


そんな本作で、印象深かったのは、鏡の演出。
ニナが鏡を見た時点で、画面に中にはニナが2人現れるんだよね
もう1枚あわせれば、無限のニナが現れる。
どうしても、見ている観客は、その中から違うニナを探そうとしちゃう。
鏡の中の自分こそ、自分の目で見る景色の中の自分であるため、その動向は目を離せませないわけです。(わかりずらい?)
とにかくプリマですから、自宅も練習場も鏡だらけ、食事に行ったお店にも鏡あるし…。
いつか訪れるであろう、ニナの異変を見逃すまいと、映像を凝視してました。
しかし、結構カメラワーク早めで、なおかつ、ニナとライバルのリリー(=ミラ・クニス)が非常に良く似た背格好なもんで、「えっ、今のはニナ?リリー?」って感じ。
白ニナ、黒ニナ、リリーと三つ巴でカオスに拍車をかけます。
まんまと、はまっちゃったおかげで、結構疲れました……。(笑)


そして物語の面でも、自分の闇を引っ張り出さなければいけないというシチュエーションは珍しく、興味深かった。(逆に闇を封じるという話はよく聞くけどね)

映像でも、虚構か現実か、時々見せられる目を覆いたくなるような映像は、衝撃を受けました。(さかむけの場面はドキッとした)


そして、なんといっても、ナタリー・ポートマンの魅力には惹きつけられちゃいました。
あの華奢な体で美しく、力強く舞う、躍動感あふれる舞台のシーンはあっぱれでした。
もちろん、そのバレエパートだけではない部分でも、
生真面目で、いわゆるいい子で清純なニナと、エロチックで妖艶なニナの鬼気迫る演技は、見ている観客を虜にしたんじゃないかなぁ。(私はメロメロでした……汗………。)
メイクで涙を覆い隠すシーンは、特に印象的でした。
アカデミー主演女優賞受賞も納得です。

それと、監督役のヴァンサン・カッセル。
この人が、画面に現れただけでなんかエロい!
若き日の、中尾彬状態!(笑)
ニナに「家に帰って○○○ーしろ!」とか言うし。(笑)
でもこの存在感はすごいですね。

あとは母親役のバーバラ・ハーシー。
「あなたのためにプリマを捨てた!」と言い、娘に自分の夢を押し付け、溺愛するありさまは、ホラー状態。

この後者2人の熱演も、この映画の質をぐっと上げている要因でしょう。

あとウィノナ・ライダーがニナの先輩役で出てた。
ニナに口紅とか盗まれてるの観て、ちょっと引きました…。(昔のアノ事件思い出した。)



ストーリー的にちょっと、読めちゃう部分もあります。
プリマのリアリティとかも言い始めたら、きりがないかもしれません。
一部が代役だったと騒いでる輩もいるようです。
しかし、この作品にそんなこと言うのは、野暮ですね。
一歩間違えると、訳わからん自慰的芸術映画になってしまうところを、踏みとどまって仕上げることができた監督はアッパレですね。
こういうカタルシス好きです!
「レスラー」といい、本作といい、ダーレン・アロノフスキーって監督の懐の深さを感じました。
この監督は、先日紹介した「ザ・ファイター」の製作総指揮にも名を連ねてます。


さて今回の評価ですが、もちろんMAXの


1800円です。


1800円払って、映画館で観る価値は、十分あると思います。
気合入れて観ないといけないので、ちょっと疲れますがおすすめです。
本作はナタリー・ポートマンのキャリアの中で、「レオン」以来の代表作ですね。
どう考えても、あのノミネート作品からしたら、こっちがアカデミー賞でしょう!


あっ、まだ「トゥルー・グリット」観てないんだ。(汗)
コーエン兄弟×スピルバーグなんで、期待できそうです。
またスピが「ヒアアフター」の時みたいに余計なことしてなきゃいいけど…。



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